ポートレートの再構築 現代社会の象徴 SNS上に存在する奇形化した自分
ポートレートの再構築
現代社会の象徴
SNS上に存在する奇形化した自分
今回、NOUVERTEmagazine ONLINE STOREに新たなアーティスト、Akio Onishiによる作品がプリントされたTシャツの取り扱いが開始する。
販売は6月24日(日)よりNOUVERTEmagazineのONLINE STOREで販売がスタートする。
尚、サイズはS、M、Lの販売。
*販売開始 6月24日~
*発送 6月25日~
価格:¥4300+税
表:白無地 "folk" "portrait"
現代を生きる私たちには、日常生活においてSNSは非常に身近な存在である。SNS上には、日々自撮りアプリによるセルフィーやプリクラなどの投稿が見受けられる。もちろん私も含め、ほとんどの人が一度は使ったことがあるのではないだろうか。
そんな現代社会の象徴でもある、SNSで日々目にするセルフィーを作品に落とし込んでいるアーティストに話をきいた。
Q,まずは自己紹介をお願いいたします。
A,Akio Onishiです。21歳です。出身は岡山県で、今は京都の美大に行きながらデザインやイラストレーションの仕事をしたり、ギャラリーで展示をしたりしながらアーティストとして活動もしています。
Q,イラストレーターを始めたきっかけってなんですか。
A,今も自分がイラストレーターだという気持ちはあまりないのですが、高校生の頃から日常的にSNSに作品を投稿していて、その投稿を見てくれたバンドの方や、SNS上で知り合った友人からデザインを頼まれたりというのが今に続いてるかと思います。
なので、はっきりときっかけというのはないですがSNSを使ってたのは大きかったかなと思います。
Q,今はイラストレーターとしてのみならず、幅広いクリエイションを手掛けているクリエイターあるいはアーティストとして活動をしていますね。
A,そうですね。最初はイラストレーションやデザインを中心にお仕事させていただいてたのですが、
今はあまりそういう枠組みで考えず自分の出来そうな事であればやらせてもらってます。
Q,今はどういった作品作りに取り組んでいますか。
A,既存のポートレートに手を加えたものを撮影したり、撮影した写真を絵画やグラフィックへ変換する、というような作品を作ってます。
Q,今の作品のスタイルはどのような経緯で生まれましたか。
A,大学でテーマは自由で写真の課題が出された事があったのですが、ただ人物や風景を撮るだけでは面白くないと思い、写真の写真を撮ったら面白いんじゃないか、というところから始まりました。そこからネット上のフリー素材のポートレートに目をつけたのですが、それを印刷して自分の手で再構成し、再びポートレートとして撮影する事で元の写真には無かった新たな視点が提示できるのでは、と思いこのスタイルが出来ました。
Q,今の作品のスタイルの象徴でもある”顔”の魅力とはなんでしょう。
A,人の顔を描いたポートレート(肖像画)は古くから重要なジャンルとみなされてきましたが、表面的な表情の奥に、その人の内面を見ることが出来ました。現代社会においても顔認証やセルフィーであるとか、顔というのはいつの時代も関心があり、常に魅力的なものだと思います。
Q,その中でも特にお気に入りの作品は
A,「portrait」というシリーズで、これはポートレートを印刷して再構成した作品です。
SNSの話をしましたが、今はSNSによって見る/見られるという関係を多くの人が、意識するようになったのではないかと思います。そうすると、自己や他者を意識し、本来の自分とは違う奇形化した自分がSNS上に存在しているのでは、という思いでこの作品を制作しています。
Q,これまで作品をどういった形で発表したり、発信してきましたか。
A,これまではSNSで発表する事が一番多かったです。あとはギャラリーで展示したり、仕事でフライヤーやグッズとして世の中に出る事もありました。
Q,どのような仕事をしましたか?
A,never young beachはCDジャケット、グッズデザイン、ロゴデザインなどで、
クリープハイプはツアーのTシャツをデザインしました。いろんな人の繋がりで
いただいたお仕事なので、誠意を持って取り組ませていただきました。
Q,今後の目標を教えてください。
A,将来的に海外でも活躍できたらいいな、と思っているので地道に頑張っていこうと思います。
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