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大阪文化服装学院の卒業制作による一興 IKKYO ー80年代のストリートファッションをベースにしてランジェリー要素を取り入れ、新しいテイストを発信ー

一興 IKKYO

80年代のストリートファッションをベースにしてランジェリー要素を取り入れ、新しいテイストを発信

「80年代のストリートファッションをベースにしてランジェリー要素を取り入れ、新しいテイストを発信していく」というテーマが一興というブランドの背景にある。

今回、その一興の立ち上げに関わる1人である、大阪文化服装学院に通う3年生の塩見友梨さんにお話を伺うことができた。

塩見さんは、大阪文化服飾学院で3年制度のファッションクリエイター学科に所属し、今年の3月に卒業を予定している。

ファッションクリエイターコースは3つのコースに分かれており、塩見さんはその中のアパレルデザイナーコースでリアルクローズや企業向けのデザインなどを中心に学んできた。

大阪文化服装学院の卒業制作でブランドを作りコレクションを発表するというという課題に対し、今回の一興というブランドは塩見さんを含め、8人のチームで作り上げられた。

塩見さんはデザインリーダーを務め、2人でコンセプトからテイスト、デザイン、生地を決定し、マップ作成やプレゼン発表などを実施。

そして、その決定したデザインをパタンナーコースとオートクチュールコースのメンバーがパターンを引き縫製を行なった。

このような形で2月3日に大阪の京橋ツイン21で行われるコレクションに向けて準備を進めている。

Q「今回のコレクションについて詳しく教えて下さい。」

「このブランドのコンセプトは、"新しいトレンドの発信、新しいファッションのカテゴリーを作る"という学生らしからぬ大口を叩いたブランドになっています。笑 どうせするなら面白い新しいことを逆に学生のうちに見せたいということで、ブランドのターゲットはファッション業界人、スナップなどのインフルエンサーにターゲットを置きました。 デザインのベースを作るにあたって、沢山のブランドのコレクションを研究したのですが、グッチの模倣やバレンシアガの模倣が溢れていて面白みがなく、逆にストリートにいる若者のスナップ写真に惹かれ、自由でとらわれない着こなしに注目しました。 私ともう1人のデザイナーの今の気分がリアルクローズという事もあり、ベースはクリエイティブなアートな服より、リアルな今っぽい服になりました。 新しいトレンド、今っぽい服と言ってもざっくりしていて革新的な何かがなく、デザインしにくい状況だったので、何かを掴むためスナップ写真を研究してみると、80sファッションが今の気分にぴったり合い、時代背景も気に入ったのでベースを80sファッションに決定しました。 この80sのベースに新しい要素を加えトレンドを作るために、新しい何かを探しました。 今のファッションは無いものがなく、なんでも溢れている時代なので難しかったのですが、時代や流行をつくる若者のインフルエンサーに注目して探していると、着こなしやスナップの皮膚の露出が気になるようになりました。 マドンナやリアーナ、ニッキーミナージュなどのド派手な露出とは違った、おしゃれで新しい露出に興味を持ち研究しました。 そこで取り入れたのが皮膚の露出だけでは無い、シルエットやラインに気をつけたおしゃれなエロさです。

異性を誘惑するエロさではないエロさに惹かれ、取り入れる事にしました。 なのでストリートランジェリーとおしゃれに言っていますが、実際は80s×エロという感じです。笑 そしてブランドの一興の意味は、"人生のちょっとした楽しみ"という意味で、自分たちの作った服を通して相手にどうなってほしいとか、そういう野心はなく、ただ服の楽しさが日々のちょっとした楽しみに繋がれば、というようなゆるい感じです。

デザインは80年代の特徴的なパワーショルダーがすべてのベースです。 アクセサリーも全て手作りでシルバーから変色させたり、こだわっています。 チェック柄やヴィンテージっぽい褪せたカラーのトーンを合わせることで、バラバラに見える8体がまとまって見えるよう気をつけました。」

Q「ルックごとのポイントやこだわりなどを教えて下さい。」

「1体目のデザインは、ワッペンの隙間から見える生足がエロポイントです。

ハイウエストで絞ることで、80年代と今っぽいシルエットを表現しています。

チェックブラウスの生地は、大阪中探し回り決定した問題児です、、

ワッペンの量は狂っているのですが笑

何千枚もカシメでたたいて全て手作業で付けました。」

「2体目は、80sにMA-1などと一緒に流行ったジャージです。 オーバーオールも80sに多く見られたアイテムで、ただのブカブカのオーバーオールでは面白くないので、股部分vラインに、ステッチをたたき視線を持ってくようにデザインしました。 ウエスト部分を内側に絞る事によってウエストを強調しています。」

「3体目は、ジャンプスーツです。

80sによくみられたジャンプスーツを今っぽくする為生地からデザインし、発注し作りました。

体を覆ってしまうスーツにどうエロさを出そうか試行錯誤の上、土方仕事の安全帯から着想したハーネスや革のベルトで縛られたエロさを出しました。」

「4体目は、裸にエプロンというテーマです。笑 パイソンのライダースがカッコよく仕上がりました。 前から見ると、エプロンで見えないのですがバックシルエットがパンイチに見えます。 エプロンの字はファッションショーの当日の広告と見立てています。 全ての文字は、合皮シートを切り抜いて作成しました。」

「5体目は、今季ストリートでよく見られたダウンをとりいれ、ルーズな今っぽい着こなしにしました。 透けた素材のインナーの上に見えにくいのですが、ビニールでブラカップが装着されていてエヴァンゲリオンやエロフィギュアような人工的な胸が付けられています。」

「6体目は、スウェットです。 スウェットも80sから取り入れました。 また最近では、どこのブランドもこぞってビッグシルエットのスウェットを出しているので、そういった今っぽさを取り入れました。 革のパンツは本革で、ファスナーでどこからでも開けれるようなデザインでエロさを出しました。 革の色合いがすごく気に入っています!」

「7体目は、全身ゴムです。 生地でも遊びたかったので面白い生地が無いか探していたところ、ラテックスというコンドームに使われるゴムを見つけました。 また、ビッグシルエットのコートをイメージし、デザインしました。 インナーはハイレグです。」

「8体目は、ストリートの王道の6万円の本革をジャケットにインナーが白のブラウスなのですが、ブラウスは胸の乳首あたりがトルネードされていて、皮膚は出てないのについ見てしまうというエロさを狙っています。笑 ボトムもストリートぽくデニムにしました。」

Q「最後に、これからの目標や展望などありましたら教えて下さい。」

「目標は、春から企業のデザイナーとして東京に行くのですが、自分らしく服を表現して世の中に届け、ずっと服が一番に好きでいることです。

あとは、好きな映画を見たり、旅行に出掛け自由に暮らしたいので、それを目標に頑張ります!」

Designers

Yuri Shiomi 塩見友梨 @yuuuuudayo

Shogo Ohta 太田尚吾 @sshhggoo_

Pattern makers

Mayaka Nakamori 中森麻弥加

Kana Ikegami 池上夏菜

Minami Satomi 里見南

Moe Ida 飯田萌

Ren Kunisada 國定廉

Mei Enosako 榎硲明

Kaki Emiko 加木笑美子

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