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奥山由之による写真展『白い光』開催、"写真を見る"という行為について再認識できる空間

写真家・映像作家の奥山由之による写真展『白い光』が3月7日(木)から4月15日(月)東京・品川のキヤノンギャラリーSで開催される。

本展では、多くの写真集や展覧会での作品発表に加え、映像作家としても活躍している奥山由之が、独自の感性でとらえた作品が展示される。かつてない新たな試みによる展示会場内は「写真を見る」という行為について再認識できる空間構成になっているという。作品は、すべてキヤノンの大判プリンター「imagePROGRAF」でプリントし展示される。

白い光 どこまでも深い海の水面を撫でるようにして、漆黒の闇を進む。 聞こえるのは、波の呼吸と、エンジン音。 夜の茂みに目が慣れるころ、遠くにちらほらと見える、白い光。 そろそろだろうか。揺られ続けて小一時間。 目を凝らして探したあの景色と肌寒さを、よく思い出す。 白い光は、夜明けを待たずして、1隻、また1隻と集まる。 やがて聞こえる演歌の合図と共に、網を投げ入れ、仕事が始まる。 時折視界を晴らすカメラの閃光…。 ふと、目を凝らして認識しようとする行為に、懐かしさを感じた。 僕らはいま、空間のみならず自己を取りまく全ての情報や環境を照らし出し、にも関わらず、受け身の 姿勢で、時折現れる「分からない」という感情から目を背けている。やがて加速する周辺視野への 散漫とした意識は、局所への注力を緩ませ、深度の浅いカラフルな大地を眼下に広げるのだろう。 未だ視覚や知覚は、” 視ること” と” 見ること” の境界を認識出来ているだろうか。 詩的に言えば、視えることで見えなくなったものがあるのではないか。 果たして、写真はいま、認識の対象にあるのか。 目を凝らし、光を照らす。 その光の先には、何がある。

奥山由之

開催日程:2019年3月7日(木)~ 4月15日(月) 開館時間:10時~17時30分 休館日 :日曜日・祝日 開催会場:キヤノンギャラリー S(住所:東京都港区港南2-16-6 キヤノン S タワー1階) 交通案内:JR 品川駅港南口より徒歩約8分、京浜急行品川駅より徒歩約10分 入場料 :無料 ニュースリリースホームページ:https://canon.jp/newsrelease/2019-02/pr-okuyama.html キヤノンギャラリー ホームページ:https://cweb.canon.jp/gallery/archive/okuyamayoshi-white/index.html ■ 作家プロフィール 奥山由之(おくやま よしゆき) 1991年東京生まれ。2011年『Girl』で第34回写真新世紀優秀賞受賞。 2016年には『BACON ICE CREAM』で第47回講談社出版文化賞写真賞受賞。 著作は他に『As the Call, So the Echo』『君の住む街』『POCARI SWEAT』 『Los Angeles / San Francisco』『THE NEW STORY』『march』などがある。 主な個展は、「Girl」Raum1F(12年)「BACON ICE CREAM」パルコミュージアム(16年)、 「THE NEW STORY」POST(16年)、「Your Choice Knows Your Right」REDOKURO(17年)、 「君の住む街」表参道ヒルズ スペースオー(17年)、「As the Call, So the Echo」Gallery 916(17年) など。

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